体重と血圧の自己管理
肥満と高血圧は成人病の第一歩です。太り過ぎると血圧が上がり、体重を減らすと血圧が下がることなど、この両者には密接な関係があります。
「ベルトが伸びれば命が縮む」と言われているように、肥満している人ほど成人病にかかりやすくなります。「腹八分目を心がけ、適度な運動で標準体重の維持に努めましょう。
血圧の正常と異常のめやす |
(mmHg) |
最高血圧 |
最低血圧 |
高血圧 |
160以上 |
95以下 |
境界血圧 |
159~140 |
94~90 |
正常血圧 |
139以下 |
89以下 |
低血圧 |
100以下 |
60以下 |
高血庄には「サイレント・キラー」(静かなる殺人者)というぶっそうな別名があります。高血圧が続くと自覚症状のないうちに血管が詰まったり、破れたりして、脳卒中や心臓病など命をおびやかす病気を招くからです。
体重と血圧管理の達人になることが長寿の秘訣です。
血圧を上げない暮らしを
年齢が上がるに連れて血圧は上がってきます。塩分のとり過ぎ、肥満、寒さ、ストレス、遺伝なども高血圧の原因となっています。普段から自分の血圧をよく知っておき、血圧を上げる危険因子をできるだけ遠ざけるライフスタイルを作りましょう。
肥満度10パーセント以上は要注意
肥満度とは、実際の体重と標準体重との差を標準体重の数値で割り、それをパーセントで示した数字です。
● 標準体重
標準体重の求め方には、いくつかの方法がありますが、その一例に次のような方法があります。
〔身長(メートル)〕²×22(女性は21.5)=標準体重(キロ)
● 肥満度

例えば、身長170cmで体重75kgの男性の場合は、標準体重は63.58kgで肥満度は約18%となります。
肥満度が20%であれば「太り過ぎ」で治療の対象となり、10~20%は、「やや太り気味」で要注意です。
10%以内は「正常」です。
逆にマイナス20%以上は「やせ」と判定され医師の診断が必要です。
また、短期間のうちに2kg以上も体重が減れば、糖尿病などの疑いがありますので、体重の変化には細心の注意が必要です。