かぜをひいたかな?風邪の養生法
佐藤薬品工業株式会社

朝晩、寒いなと感じる季節となりました。この季節の変わり目にかぜをひく人は、多いようです。
漢方薬は、発熱や咳などさまざまなかぜの諸症状の改善に有効です。(ただし、インフルエンザの治療には適しません。また、かぜの症状に似ている肺炎や肺ガンによる咳などには、当然適しません。)
さて、漢方薬は、かぜの時期(ひき始めや長引いている)や患者の体質によって選びます。かぜの初期は、「寒気、頭痛、咽頭痛、発熱」などの症状が現れます。また、体力が充実している「実証(漢方の考え方)」の人は、多くの場合、かぜをひいて熱がでてもあまり汗をかきません.従って、汗をかいて熱が下がれば症状が軽くなります.この様な、初期のかぜで、実証の人には、発汗作用のある漢方薬の「葛根湯」がたいへん有効です。

漢方薬は、あまり効果を期待していない人もいるようですが、「葛根湯」などは、約7割の人に有効だと考えられています.漢方薬は、自分に合っているかが重要です。
いずれにせよ「かぜは、早めの処置を心掛けましょう。」
風邪の養生法
安静にする
① 熱がある間と熱が下がってからの1~2日間は休養をとるようにする。
② 熱がある間はテレビを見たり、長時間の読書をさけるようにする。
③ 睡眠は普段よリ1~2時間余分にとるようにする。
保温・保湿
① 体を暖かくするための衣服の調節に気を付け、汗をかいたら肌着を取り替えて体を冷やさないようにする。
② 冷たい空気・乾燥した空気・タパコの煙などで気道を刺激しないよう注意する。外出時にはマスクを用います。
③ 熱が38℃を越すようでしたら頭を冷やしすぎないよう注意しましょう。
④ 部屋の湿度は40~60%になるように加減すること。電気ストーフは特に部屋を乾燥させるので要注意です。
栄養を摂る
① 抵抗力・回復力をつけるためにビタミン類のバランスに気を付けて、必要なビタミンの補給をする。
② カロリーの高い消化しやすいものを食べること。特にビタミンC、B2、Aを多く含むものを充分摂りましょう。
③ しょうが湯は熱いお湯で飲むと身体があたたまります。寒い時期に最適な飲物です。
豆知識・
発熱や咳によるエネルギーについて
① 風邪をひいた時、体温1度上昇に要するエネルギーの消費は、基礎代謝の10%近い値になると考えられます。
② 咳の場合も、咳を繰り返すことにより、エネルギーが消費されます。