骨粗しょう症にならないために
中高年になると、身長はわずかずつですが縮んできます。この変化は骨密度の減少によるもので、特に女性では閉経後、顕著になるため、老人保健法に基づく厚生省告示では、40歳と50歳の節目の年に骨粗しょう症検診を勧めています。
さて、骨租しょう症の怖さは骨折にあります。その予防策としては以下の三点が重要です。
■ 食事に注意しカルシウムを豊富にとる
食生活の面ではカルシウムの多い乳製品、特にこれの吸収のよい牛乳を少なくとも一日200mlはとるようにします。もし、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロするといった人には、ヨーグルトや乳酸菌飲料などの乳製品もお勧めです。また、大豆製品(豆乳を含む)も有用です。もちろん、丸ごと食べられる小魚、野菜、海藻類、きのこ類は、できるだけたっぷりとるようにします。
■ 運動の勧め
骨租しょう症の予防に、運動は欠かせません。運動の有無と骨形成の促進も、密接に関係しています。宇宙飛行士が宇宙船内で滞在する際の最大の悩みは、骨密度の減少なのです。日常生活で勧めたい運動は、まず歩くこと。一日一万歩を目標に最低
7000歩を欠かさないようにします。
■ 日光に親しむ

骨の新陳代謝に関連するのは、ビタミンDです。ビタミンDは食事から摂取できるほか、生体内で合成されたものが日光の紫外線によってビタミンDに変化し、それが肝臓で活性型に変えられます。夏場なら手足を数分、冬場なら30分程度、日光に当たる生活が望まれます。